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ソフトサービスに力を入れるバルコム福岡(1)


 Balcom BMW福岡(以下バルコム福岡)がオープンして約1年。業績は順調に推移しているのか、それとも当初予想ほどではないのかが気になるところだ。業界動向に詳しい某氏によると、予想以上に健闘しているとのことだったが、果たしてそうなのか。
 折しも私の車の車検時期が4月中旬に迫っており、ヤナセBMW福岡とバルコム双方から車検の案内が届いた。当方は福岡市南区だから本来ならバルコム福岡の営業エリア外である。ただ、以前にバルコム山口、バルコム岡山に修理持ち込みをしたこともあるし、私自身が頻繁に中国自動車道を走っているので、バルコムには案内を送ってくれるように頼んでいた。

 いまさら言うまでもないだろうが、車検を含め車の点検・修理をする場合、次のいずれかだろう。
1.ディーラー
2.街の修理工場
3.ガソリンスタンドや大型カー用品店
 このほかに車検だけならユーザー車検(代行業含む)という手もある。
手間暇さえ惜しまなければユーザー車検が最も安上がりだ。
 国産車の場合は上記3つのいずれもが使えるが、輸入車の場合は選択肢がかなり狭められ、ほぼ1と2しかなくなる。しかも年式が新しい車ほどコンピューター化され、もはや機械というより電子ユニットの組み合わせに近くなっている。そうなるともう街の修理工場では変化と知識に追い付いていけなくなる。さらにドア1枚剥がすにも専用の工具が必要になり、そうした道具を装備しているところでないと点検さえできない。
 かくして選択肢はほとんどディーラーしかなくなる。顧客に質の高いサービスを提供するために、と言うが、総代理店とディーラーが儲かる仕組みを作っているだけだ。

 さて、私の手元にはバルコム福岡とヤナセBMW福岡の2社から届いた「車検の案内」がある。両者の内容を見比べてみれば、費用にわずかの差は認められるがほぼ同額。それは当然で、組織は違えども同じディーラー同士。極端な差がある方がおかしい。金額に差がなければ選択基準は別のなにかになる。

 ところで、顧客という言葉があるが、顧客とは何だろうか。その店、会社で買い物をしてくれる客のことだろう。
 では、客はなぜその店で買い物をするのか。欲しい商品がその店にあるから。商品がいいから。価格が安いから。店の雰囲気がいいから。販売員の感じがいい、知識が豊富だから等々いろいろあるだろう。
 これは次のように言い換えることができる。
1.商品に付く客
2.店(会社)に付く客
3.個人に付く客
 これらがそれぞれ3分の1ずつに分かれている。
 要は一口に顧客という括りで捕らえると間違う。顧客を固客化するためにはどこに付いている顧客かというところまで掘り下げて捕らえ、対応する必要があるだろう。
 これを今回の車で言えば、BMWが好きだからという客が1/3、取り扱いディーラーが好きだからという客が1/3、営業員が好きだからという客が1/3に分かれるということである。
 社員が辞めたり、独立すると、自社の顧客が減るのは社員個人に付いていた客が少なくとも1/3近くはいるからで、その層が離れていくのだ。

                                                (2)に続く

   NEC Direct(NECダイレクト)


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