デル株式会社

 


 体温が37.7度に上がり慌てる


栗野的視点(No.772)                   2022年8月16日
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体温が37.7度に上がり慌てる
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まさかコロナ感染?

 突然、スマートウォッチが光り、体温の異常値を知らせてきた。表示された数値は37.7度。まさか!
 身に着けているスマートウォッチは1万円未満の安いものだが、選ぶ時の基準は歩数計等の運動測定、体温、血圧、血中酸素濃度、心拍数、睡眠計測機能が付いているもので、絶対必要としているのは歩数計他の運動計測機能と体温に血圧測定機能。残りはまあ付いているに越したことはないという程度。

 血圧測定がほぼ正しければ言うことないのだが、これがどのスマートウォッチも当てにならない。総じてかなり高めの数値になる。上の数値が140を超えると高血圧で、それを目にしてさらに血圧が上がるというものだ。
 ただ、これはいじっている内に比較的実数に近くできる方法が分かった。なぜだか分からないが、実年齢で設定すれば高くなるようで、最初にオムロン等の家庭用血圧計で自分の血圧を測定し、個人年齢を上下させてスマートウォッチで血圧を測定し、ほぼ実数に近い年齢を個人年齢として登録するのだ。これで血圧はほぼ実数に近い数値を示すようになる。

 血圧測定に比べれば体温測定はそれほど高度な技術はいらないはずだし、大体非接触体温計測装置とほぼ変わらない数値が出る。それだけに37.7度の体温表示には少々慌てた。

 37度越えの体温となれば、この時期まず疑うのはCOVID-19感染だ。岡山県北東部の実家で、ほとんど人と接触しない生活を送っているから感染するリスクはほとんどない。それでもスーパーに買い物に行ったりするからリスクゼロとは言えないが、もともと感染者が少ない地域だし、最近の感染者は介護施設等での発生とごく限られている。
 だから感染はありえない。と思っても37.7度の体温数値は異常に高すぎる。
これが日中に庭で作業をしていたなら分かるが、時刻は夕方6時頃。机に向かって静かにしていた時だからますます不安になる。
 まさか、ありえないよね。と思っても、物事に絶対はないから、不安を完全に払拭できない。特に最近は感染ルートなど分からない感染が増えている。もはや風邪のように、どこで移ったか分からない。となると感染の可能性を完全否定も出来ない。

 こんな時に人間が取る行動は3つだ。1つはありえないと否定すること。2つ目は「もしや」と疑うことだ。後者の立場を取ると疑惑は際限なく膨らみ、不安に苛(さいな)まれることになる。
 3つ目は前2者の間で揺れ動くことで、実はこのパターンが最も多いのではないだろうか。

 私はまずスマートウォッチを疑った。体温測定機能が故障したか、夏場の高温で測定ミスをしたのではないかと。だから一度目の高温警告は測定ミスと考え無視した。
 ところが、5〜10分後にも同じように体温の異常高温を警告してきた。このスマートウォッチの体温測定機能が壊れたと考え、もう1つのスマートウォッチを着けて体温を測った。37.7度までは行かなかったが、それでも37.5度の高温。
 スマートウォッチが2つも故障ということは考えられないので、今度はきちんとした体温計で測定し直してみたが37.2度。
 いずれもが37度超えをしているということは、かなりマズイ。不安が募る。
しかも、その時の格好は半ズボンにランニング姿で扇風機を回していた。この状態で体温が上がるということは普通考えられない。もしかして感染した? と、いやが応にも不安が増す。

 今度は別の部屋に移り体温計で測り直してみた。数値は36.8度。ホッとしたが、一度では信じられず時間をおいて何度か測り直してみたが、いずれも36度台。
 夜中に熱が出たという例もあることを思い出し、寝る前にも測り、翌朝も測ってみたが、いずれも36.5度の平熱だったので一安心。

熱中症になりかかっていた

 それから数日。熱は平熱のまま推移しているし、身体の怠さもなく至って健康そのもの。
 となると、あの異常体温は一体何だったのか。思い当たることが1つあった。つい数日前に買った扇風機が「室温と温度を測定して、光と音で熱中症への危険度を知らせる」機能付きで、室温と湿度に応じて風量の変更をするというスグレモノ。
 ただ、この機能を使うと音がうるさいのでオフにして、風量は最も弱くして使っている。この時もそうだった。ただ、機能は切っても室温、湿度は表示してくれているから現在の状態は分かる。
 それによると「湿度75%、室温32度」で湿度が高い。熱中症を最も警戒しないといけない湿度だ。



 また、いつもなら汗をかき、喉の渇きを覚え水分補給を頻繁にするのだが、扇風機を回していたせいで発汗がない。いつもなら麦茶や水をがぶ飲みしているのに、発汗しないから水を飲みたい、飲もうという意識がない。
 結局、熱が体内に籠もり体温が異常に高くなったのだ。熱中症の一歩手前だった。

「小まめな水分補給を」「高齢者は喉の渇きを感じにくいから意識して水分補給を」「室内で熱中症になる」
 これらは常々見聞きしていることだが疎かになっていた。

 それにしてもスマートウォッチの警告がなければ、そのまま水分補給もせず熱中症で夜中に倒れていたかもしれない。1か月前に買ったスマートウォッチには「飲水」を促す機能も付いているのだが、2時間ごとに知らせて来るので、この機能はオフにしていたが、お節介ではなく、ありがた機能と考え直し、オンに設定し直した。
 熱中症は見えない病。くれぐれもご注意ください。


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