「1984年」的なシステムが動き出しています。
〜読者から


栗野さん、こんにちは。
30数年前、まだ大学生だった頃に読んだオーウェルの「1984年」が「視点」の話題に出てきて、おぉ、懐かしい…などと感じたのですが(「視点」の本題からズレた部分に関心を持って申し訳ない(笑))、つい先日、まさに作中の「テレスクリーン」を思い出させるような出来事がありました。

楽天やYahooのショッピングサイトで買い物をしたり、サイト内のショップの商品を検索したりすると、類似商品のセールスメールが頻繁に届くようになる…というのは、もはや常識になりつつありますが、Amazonのサイトではさらに一歩踏み込んで、消費者のニーズをWebカメラ越しに探るシステムが稼働を始めているようです。

先日、Amazonのサイトで、洗車用のケミカル用品(水アカ落としなど)数点を購入したんですよね。いずれも使ったことのある商品で、わざわざ店頭で現物を確認する必要も無かったので、気軽にネットで注文しました。
すると、商品が自宅に届いて数日経った頃から、「DICKIES」というブランドのTシャツやポロシャツのセールスメールが、突然配信されるようになったんです。おいおい、これまで衣服類をネットで購入したことはないし、なぜ?? と、疑問符だらけだったのですが、よくよく考えるとケミカル用品の注文をした際、私はまさにDICKIESの大きなロゴの入ったTシャツを着ていたんです。

DICKIESは米国の作業服ブランドで、Amazonでも様々なショップがここの衣服を出品しています。とは言え、アメ車好きな人しか買わないような少々マニアックなブランドなので、ランダムに送りつけてくる(しかも、衣服の注文履歴が1度もない消費者に)ことは、まずあり得ないと思われます。
おそらくは、PCに装着されているWebカメラの映像から私が着用しているTシャツのロゴを読み取って(機械が処理するのか人間が視認するのかは不明ですが)、“見込み客”のリストに入れられたのでしょう。

セールスメールくらいなら無視してゴミ箱に入れれば済むことですが、これが様々
なオンライン決済やWeb閲覧履歴などのデータと統合され、お隣の某国のように人民の言動や思想が監視されるようになったら、それこそ一大事。1984年のテレスクリーンのような、『党員は決してスイッチを切ることができないビッグ・ブラザーからの伝達及び監視システム』が完成しないことを祈るばかりです。

ほり編集事務所
堀 辰也

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 堀さん、お久し振りです。

 アマゾンからTシャツのセールスメールが届いたという箇所まで読んだ時、PCのwebカメラを即思い付きました。
やはりそうでしたか。そうでしょうね。
アマゾン「echo dot」を購入した友人がいます。アマゾンで買い物をすると、いまなら安いですよととても安い金額を提示されていたので買ったと言っていました。
 とにかく音楽をかけてくれたり検索してくれたり、目覚まし時計代わりになったり、声で操作できるから便利と言っていました。
 私はその話を聞いて「情報が筒抜けで怖い」と感じました。それでなくても今、個人情報はただ取られの時代です。クレジットカードで買い物をすれば、いつ、何を買ったか、買い物にどういう傾向があるかなどを「ビッグデータ」という名で勝手に収集されています。
 それを「便利な世の中になった」と喜ぶか、監視社会の危険性を感じるかは人それぞれでしょう。ただ、私は「エネミー・オブ・アメリカ」やエドワード・スノーデンの忠告に従う側の人間です。
 PCはもちろんタブレット、スマホもフロントカメラはオンにしていません。位置情報もオンにしたくないのですが、天気予報などオンにしておかないと情報が取れないものがあるので、やむなく一部オンにしてはいますが。

 アルファベット(Google、facebook)の個人情報保護は信用していません。それを考えるとスマホ、タブレットもアップルの方がいいのでしょうが、価格面でやむなくAndroidを使っています。それでもブラウザはGoogle ChromeよりはOperaを使うようにしています。どこまで防御策として有効か分かりませんが。


ビックカメラ.com


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