栗野的視点(No.787_2) 2022年12月30日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
公共交通機関再構築に関して
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
公共交通機関再構築に関して
中曽根内閣が推進した旧国鉄民営化でJR各社が発足しました。その賛否は分かれていましたが、当時の国鉄は酷いもので、私も順法闘争の影響を受けた一人です。酷かったですね、国労と動労がそれぞれやっていましたもんね。
当時は因果応報と思っていましたが、今冷静に考えると、正しい判断だったのかと思います。
高齢化と都市部一極集中がおこっている現状では、公共交通は国が国策として一括管理する必要があるのではないかと思います。交通各社がそれぞれ経営独立した状態で、インフラ投資、料金体系に関しては国が一括管理する必要性を感じます。
そうなれば利権が蔓延ってぐちゃぐちゃになる可能性が高いのですが、せめてインフラ投資が地方部まで行われる必要があります。
費用は全交通各社が均等に負担すればよいと思います。料金に関しても赤字部分を各社が均等負担すれば問題ないと思います。
JR九州の例でみると、赤字路線や将来廃止したい路線ではICカードが利用できません。JR九州に言わせると導入すると数億円かかるとのことですが、「ななつ星」など、とても庶民が一生利用できないものに投資したり釜山-博多航路に高速船を走らせ、挙句の果てゴルフ場を運営するなど正気の沙汰ではありません。
ここは公共交通機関を運営するものとして基本に立ち返り、公共交通の在り方を思い起こしてほしい。
どこも同じと思いますが、件の会社は基本的な考え方として、全ての事業が黒字でなくてはならない、つまり、全ての路線が黒字でなくてはならないという考えをお持ちのようです。一般企業でもその考えがまかり通っています。
私はトータルで考えるべきと思います。民間企業の赤字部門は単独でみると必要ありませんが、そこの存在があってこそ他部門の黒字が達成できることもあります。大局的に考えるべきです。公共交通は言わずもがなです。
公共交通機関として国民に対する基本的な義務を忘れないでほしい。
日本全国津々浦々、公共交通に対して均等な投資がなされるようになることが私の夢、いや妄想です。
福岡県の地域振興について
福岡県でも交通の便などのから「へき地」と呼んでもよいところが点在しています。私が居住する田川市も市ではありますが、公共交通の面からみると「へき地」に分類したくなります。鉄道の利便性が極端に悪いのです。
卵が先か鶏が先かの議論はありますが、真剣に地域振興に取り組むなら鉄道整備が重要と考えます。
バスではだめです。鉄道と自動車専用道路の設備が必要と考えます。
へき地ではありませんが、福岡県東部の行橋市周辺は福岡市へのアクセスが非常に悪い地域です。自動車産業はこの地域に多く存在しています。福岡市と行橋地区を結ぶ交通網が整備されると福岡県での経済効果はかなり大きなものとなります。
以前、福岡空港を玄界灘に移築しようと真剣に検討されている時期がありましたが、それただけの投資を行うなら、福岡空港を国内線専用として北九州空港を国際線専用にしてはどうでしょうか、北九州空港であれば24時間運用が可能です。そして、両空港を高速地下鉄道で結べば利便性が損なわれることはありません。
停車駅は空港、行橋、田川、飯塚、福岡空港、博多駅、天神です。できればリニアモーターカーで、福岡空港と北九州空港間を20分程度で移動出来たら最高ですね。もうひとつ、山間部を通らない自動車専用道路も併設すれば尚いいですね。
そうすれば、へき地解消、地域振興に大きく貢献でき、経済効果は絶大なものとなります。これは日本全国にいえることです。田中角栄が提唱した日本列島改造論、今真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
|