栗野的視点(No.812) 2023年11月6日
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カメムシが大量に発生する冬は大雪になる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 10月最後の週の日曜日、岡山県の実家に帰省した。今回は年末年始は福岡で過ごす予定で、岡山県北東部の滞在はクリスマスの前までと決めた。そう決めた主な理由は今冬の積雪を心配したからだ。
夏が暑い年は冬、大雪が降る確率が高い。おまけにこの頃の天気は急変し、雨が降る時は短時間に大雨で、あっという間に洪水状態になる。ということは冬の降雪も場所によってはそうなる可能性が高い。
私のように福岡、山口、広島、島根、岡山の各県を走行すると福岡あるいは岡山が晴れていても途中で大雪に見舞われる可能性がないとも限らない。
実際、中国自動車道で2度程そういう目に遭った。一度などは遭難寸前。かなり情況的に危険だった。もう無理はできない。蛮勇よりは安全第一。事前のリスク回避と考え、冬は暖かい福岡の自宅で閉じ籠もることにした。
それがパートナーの望みであるだけでなく、自分でも咄嗟の判断力と行動の衰えを自覚し出しているくせに、気だけは若くというか、怒りっぽい老人になってきたから扱い用心。
それにしても高速道路の運転マナーは年々悪くなる。自動車学校で高速道路の走り方を教えているのかと疑いたくなる。追い越し車線をずっとテレテレと走る奴、一般道と同じ感覚で車線変更する奴等々。もう危なくて仕方ない。免許更新時の教習に高速道路の走行方法を義務付けて欲しいと真剣に望む。
それはさておき、帰省してから毎日カメムシと格闘している。この辺ではカメムシのことを「ガイダ」と言うが、あの臭い虫のことだ。
奴らも寒くなると活動休止状態になるが、今年は夏日が続いているものだから活発に活動している。
そのため帰省してから毎日カメムシ取りに追われ、原稿書きどころではない。
田舎生活の経験がない人にはピンと来ないかもしれないが、ガイダの臭いたるやスゴイ。これは彼らが身を守る防衛術で、外敵に襲われかけると尻の辺りからくさい臭いを発し外敵を退散させるのだ。
臭さもさることながら独特の臭いがする。うっかり触ろうものなら臭いが移って洗っても取れない。困るのは洗濯物を干していると下着の中に入って、くっ付いていることだ。それに気付かず畳んだり着たりすると臭くてたまらない。
田舎生活にガイダ(カメムシ)は付き物とはいえ今年は多すぎる。帰省翌日から毎日ガイダの捕獲に追われ、1日数10匹は捕獲している。
私の捕獲方法はガムテープでくっ付けて素早く包むやり方だ。この場合、1にも2にも素早さが肝要。グズグズしてガイダを押さえたりすると相手がくさい臭いを発するから、力を加えずにくっ付けて素早く包み込まなければならない。
昨年まではこの方法でいけた。ところが今年は大量発生で数が多いから捕獲用のガムテープがどんどんなくなる。またガムテープでは捕獲するまでに時間がかかる。
何かいい方法はないかと探していると、ペットボトルで採取する方法が載っていた。
500mlのペットボトルの上部1/3程をカットし、それを逆さにして切り取った残りの下部に入れ込むとジョウロ状になる。逆さにした上部と下部はガムテープなどで巻いて外れないようにすると1本のジョウロ状のペットボトルが出来上がる。そして底に水を半分ほど入れておく。
後は壁や窓ガラス、カーテンなどに止まったガイダの下からペットボトルの捕獲機を近付けると、ジョウロ状の受け口にガイダが飛び込んで来る。
これが思うように捕れるから面白い。ガイダが目に付けばペットボトルの捕獲機をサッと近付けて捕獲する。ただ床にいるガイダはこれでは捕れないので、その場合はガムテープの出番だ。
ガイダ(カメムシ)は至る所にいる。風呂場やトイレ、キッチンにもいるから困る。特に南側の日当たりのいい部屋に多い。キッチンは南側だから窓ガラスに捕っても捕っても出てくる。窓ガラスにくっ付いているぐらいならいいが、食事中にブーンと飛んでくるのに参る。
田舎の家はサッシにしていても小さな隙間はどこにでもあるようで、捕っても捕っても出てくる。もう数100匹は捕獲したが、それでもまだ出てくる。
そうなるとペットボトル捕獲機も1個では足りず、各部屋に1個置いた方がいいぐらいで捕獲機を追加作成した。
先日、閑谷学校に楷の木の紅葉を撮りに行った(栗野的風景に写真をアップしているのでご覧ください)が、今年はカメムシがいつもの7倍と言っていたから、やはり多いのは我が家だけではないらしい。
給油しながら馴染みのスタッフとガイダの多さについて話していると「年寄りが言うにはガイダが多い年は大雪が降るという言い伝えがあるらしい」と言っていた。
昔からの言い伝えは経験値だから結構当たっている。となると今冬は大雪になる可能性がありそうだ。
#カメムシの大量発生
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