箱もの建設で街を活性化できるか
その宮崎でいままた箱モノを作る動きがある。JR九州と宮崎交通がJR宮崎駅西口に共同で開発を進めている複合商業施設「アミュプラザ宮崎」で、2020年秋開業定だ。「アミュプラザ」という名称からも分かるようにJR九州が小倉、鹿児島、大分などにオープンしている駅ビルである。
「アミュプラザ宮崎」は10階建てと6階建ての2つのビルからなるツインビルで5、6階にシネマコンプレックスが入り、7−10階はオフィスビル。4階までと、もう一方の6階建てビルに商業施設が入居する予定。
昨年10月の発表以来、地元メディアも「街の賑わい」「街全体の活性化」と高揚感を煽っているがリゾートブームの頃と似たものを感じる。
JR九州は各地で不動産事業に力を入れているが「街全体の活性化」「回遊性」という事前の謳い文句とは逆に消費者の駅ビルへの囲い込みが行われているだけで、旧商店街、周辺地域は駅ビルへの「ストロー現象」で回遊性が高まるどころか逆現象になっているのは鹿児島天文館を挙げるまでもなく全国各地で明らかになっている。
笑顔はJR各社だけである。宮崎県の人口、市の購買力が「アミュプラザ宮崎」のオープンで増えるわけではないし、県外から集客できるわけではない。それを考えれば市内の別の施設の集客を分散させるだけだ。最も打撃を受けるのは山形屋デパートと中心部商店街だろう。
まあ、それでも「アミュプラザ宮崎」が第3セクターではないのがまだ多少の救いかもしれない。「宮崎は箱ものが好きですから」。そんな若い女性の声も耳にした。兵どもの夢の跡の2番煎じにならないことを祈る。
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