アップグレードに成功する条件
移行がスムーズに行くのは
1.新しいPC
2.独自仕様ソフトなどがあまり入ってないPC
のようだ。
新しいPCというのはOSがWin7より8、8より8.1の方がスムーズにアップグレードできるということだ。例えば私がアップグレードしたPCは2台ともWin8.1だった。
マイクロソフトはWin7からOKと言っているが、Win7と8の間にはかなり大きな変化がある。そしてWin10の画面はWin7より8.1の方により近い。当然、近い方が問題が起きにくい。
マイクロソフトがWin7からのアップグレードを認めている以上、OS自体のアップグレードに何の問題もないはずだ。だが、現実には色々問題が起きているのはなぜか。それには次のような理由が考えられるのではないか。
同じOSを使っていてもA社とB社のPCでは微妙に違う。各社とも自社に合うように微妙にチューニングしているからだが、その他にも独自ソフトを最初からいろいろ入れている。こうしたプリインスツールソフトは一見便利に思えるが、少しPCの操作になれている人にはかえって邪魔になる。また、そういうソフトはそのOSに対応しているからWin10で100%問題なく動く保証はない。
結局、最初からいろんなソフトが入っていないシンプルなPC(ショップブランドPCや海外メーカー製PCによく見かける)の方がWin10へのアップグレードはスムーズに行くということが考えられる。
いままでなら国内メーカー製PCは安心だったが、ことWin10へのアップグレードという観点から見れば長所が長所でなくなり、むしろ弱点になりかねないというのは何とも皮肉だ。
元に戻すために1万5000円
実は今年になって、「Win10へアップグレードするならいま」という記事を書こうと思っていた矢先に、友人からPCが「病院送りになった」と聞かされた。年が明けてからノートPCをWin10へアップグレードし、1か月程度は快調だったらしいが、突然、調子がおかしくなったと言う。
まずインターネット接続が断続的に切れるようになり、そのうちWin10のタイル状のスタートメニュー画面が表示されなくなった。そこで元のOS、Win7へのダウングレードを試みたが、その時はすでにWin10へアップグレードして1か月以上が過ぎていたためダウングレードはできなかった。1か月以内とはいえ多少日数的に融通が利くのかと思ったが、この辺はきっちりしているようだ。
そこでマイクロソフトのサポートに電話し、やり取りしたが、ほとんどはすでに試した方法で、最後はハードメーカーに連絡してくれと言われたようだ。
やむなくハードメーカー(国内有名メーカーN社)のサポートに電話したところとても丁寧に応対してもらったが、最終的にはOSの再インストールしかないと判明。しかしバックアップCDを作ってなかったので、どうすればいいかと尋ねると、有料になるがPCを送ってくれれば再インスツールはするとの返事。
結局、友人は15,000円余りを払って元のOS、Win7を再インスツールしてもらったようだ。
この友人は私と違ってフリーウェア、シェアウェアを始め各種ソフトを色々インストールして使うタイプではない。にもかかわらず、なぜこのようなことになったのだろうか。
あくまで私の推測だが、国内メーカー製PCは親切にいろんなソフト、中には独自ソフトも含めあれやこれやを最初からPCに入れてくれているが、OSのアップグレードの場合にそうしたソフトはむしろない方がいいのではないだろうか。
とすれば、不要なソフトをアンインストールした上でアップグレードした方がいいと言える。
アップグレードに失敗しない方法
最後にWin10へのアップグレードに失敗しない方法をまとめておこう。
1.PCのバックアップを取っておくこと。
この場合重要なのはデータのバックアップだ。ソフトは購入時のCDや登録ID、パスワード等を控えておけば後からインストールできる。しかし作成したデータが消えてしまっても再インストールはできない。できればHDDをシステムとデータに分割し、システムはCドライブに、データはDあるいはEドライブに保存するようにした方がいいだろう。
2.事前に不要ソフト、使わないソフトをアンインストールし、OSを素に近い状態にしておく。
3.プリンターなど周辺機器のドライバーを最新のものにしておく。
4.表計算、文書作成、画像閲覧(写真整理)、はがき作成ソフトなどの各種ソフトは最新バージョンのものにしておく。
5.できればPCを2台持っていた方がいい。そしてアップグレードは1台ずつ一定期間を空けて行う。
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