今春以降、MVNO(格安SIM会社)の電話料金が大幅に下がった。きっかけは政府がドコモなど大手キャリアの電話料金に介入し引き下げを求めたからだが、その影響でキャリアとの価格差が縮まったMVNO各社も料金値下げに踏み切らざるを得なくなった。
しかしウリが料金だけでは生き残っていけないのは明らかで、ここに来てMVNO各社は新しい料金体系を発表すると同時に魅力的なプランを次々に打ち出してきた。
そこで以下、各社の新料金を比較検討してみたいが、各社のプランを比較検討した記事はネット上によく出ている。それも大抵各社のメリットを書いただけのものが多く、デメリットに触れたものは少ない。
実際に選ぶ場合、役に立つのはデメリットを知ることなので、今回は各社プランのデメリットを中心に見ていきたい。
日本通信SIMは70分無料通話込み
まずトップバッターは、いち早く果敢にドコモに対抗したプランを出した日本通信から。
同社の新体系プラン「合理的20GBプラン」「合理的カケホプラン」「合理的みんなのプラン」の3つを見てみよう。
「合理的20GBプラン」は名前が示すように月20GB近くデータ通信を使用するヘビーユーザーを念頭に置いた大容量プラン。料金はドコモの同プランより圧倒的に安い月2,178円(税込み)。しかも70分無料通話込みというのが大きな特徴。
ドコモが新しく発表した「ahamo(アハモ)」が20GBで3,278円(以下、料金はすべて税込み)だから、ドコモより月に1,100円安いことになる。ahamo発表前のドコモでは20GBで7,260円もしたからahamo自体かなり安くなってはいるが、日本通信はそれより月1,100円、年間では13,200円も安くなる。月20GB近く使うなら日本通信にしない手はないだろう。
ただ誰もが月20GBも必要としているわけではない。それより時間制限なしの完全かけ放題が付いている方がいい、と考える人もいるだろう。特にシニア層には。
そういう電話中心の人向けなのが「合理的カケホプラン」。完全かけ放題付きの代わりにデータ量は3GBまでで、料金は2,728円。
「合理的みんなのプラン」は前2プランの中間的な位置づけで、最もポピュラーで、まさに「みんなのプラン」。
データ通信容量は6GBとMVNO他社の5GBより1GB多く設定し、料金も1,390円と他社より安い。もちろん70分無料通話付き。
また同社のSIMは電話番号の前にプレフィックス番号を付けたり、専用アプリからかける必要がなく、そのままダイヤルしても11円/30秒(ナビダイヤルなど一部除外がある点は他MVNOと同じ)だ。
MVNO各社も専用アプリ経由でダイヤルすれば11円/30秒になるが、着信履歴からそのままかけると22円/30秒になることがあり、常にアプリ経由かどうかを確認しながらでかけないと失敗する。
こうした点も含め、料金、内容とも個人的には最もお勧めプランかと考えるが、デメリットもあるにはある。
(2)に続く
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