モバイル端末市場に変化が見えだした。年々出荷台数が減少し、このままいけばかつて隆盛を誇ったワープロ専用機や電子手帳などの二の舞いになるのかと危惧されたフィーチャーフォン(従来型携帯電電話機、以下ケータイ)が、ここにきてごくわずかとはいえ巻き返しの動きが見えた。2008年以降、初めて前年増に転じたのだ。一方、いままで順調に伸びてきたスマートフォン(以下スマホ)の出荷台数は2年連続で減少している。
個人的な感想を言えば、いままでが異常で、ケータイの出荷台数は今後ももう少し伸びるのではないかと思う。というのも、スマホの伸びはドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアの商戦に乗せられて伸びてきた分も多分にあると思われるからだ。そこに日本人の横並び意識、流行に乗り遅れたくないと意識も働き、3大キャリアに踊らされ猫も杓子もスマホを使うよう仕向けられている。
ところが、いざ使ってみると年配者には操作が難しい、使わない機能がケータイ以上にある。そしてなにより通話料金が高い。
早い話がスマホの一番の問題点は通話料金が高いことである。その次に使わない機能が多い。使わない機能のために金を払うこと程バカらしいことはない。
3つ目が重い、大きい、バッテリーの持ちが悪い。
歴史は繰り返すと言われるが、電子レンジの普及時とよく似ている。メーカーが便利だと思う機能をどんどん付加し高機能化したのはいいが、最も使う機能は「温め」か酒の燗程度。残りの機能は付いていてもほとんど使わない。それなら単機能レンジを買えばよさそうなものだが、いざ買う段になると「あったら便利」な機能が付いた方を選んでしまう。
また店頭に置いてあるのは高機能レンジばかりで、単機能レンジは安かろう悪かろうという気がする。かくして結局、高機能・高価格な電子レンジを買ってしまうという構図によく似ている。どうも日本人はメーカー、販売店の言いなりになりやすいらしい。
それはさておき、スマホ、ケータイ(フィーチャーホン)、タブレット、持つならどれが最強の組み合わせだろうか。
1.通話主体で通話料を安く抑えるなら
これはケータイの1択だ。電波のつながりやすさ、持ち運びやすさ、機能の豊富さ、それでいて毎月の利用料が安いのはケータイ以外にない。
「ガラケー」とバカにされながらも進化を遂げており、一昔前のケータイとは比べ物にならないほどカメラ性能はアップしているし、液晶画面サイズも大きくなっている。
なにより毎月の基本料、通話料が安いのが一番。しかも昨年からキャリア各社が導入している「かけ放題プラン」を契約すれば24時間、誰に、どこのキャリアケータイにかけても定額2,200円(税別)で収まる。ケータイメールやインターネットへの接続をする場合は別途300円/月の基本使用料が必要。
通話量が多く、ケータイメールやインターネット接続はほとんどしないビジネス利用にはこのプランが最もお得。
2.通話料が少なければ900円台プランを
「かけ放題プラン」は通話が多い人向けで、そんなに通話もしない人は各社の最も安いプランを利用するのがいい。その方が毎月のイニシャルコストも安くなる。各社多少の料金差はあるがいずれも900円台の最安プランがある。
ただ、このプランのマイナス点は通話時間当りの通話料が割高になっていることだ。とはいえ、無料通話分サービスもあるので、それほど通話しない人は「かけ放題プラン」より間違いなく安い。
3.「楽天でんわ」でスマホもケータイも半額
(2)に続く
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